ソーシアルメディアをいかに使いこなすか
~ロングテールの商材にスポットを当てるために~
This is a tomatoes と This is the tomatoes の違い
日本語ではどちらも「これはトマトです」となります。
しかし、この定冠詞の「a」と「the」は厄介です。
この定冠詞の違いはとても重要です。
トマトを一括りにしていくことを「概念」といいます。
さて、ここから野菜の流通に話をもどします。
野菜の流通はいま大きな暗礁に乗り上げているようです。
市場流通が衰退してきているのも、この問題に関係しています。
市場流通や卸売市場制度が機能したのは旺盛な重要があり、しかも供給が不足していたからです。雨後の筍のどとく量販店が拡大してきたことでそのことは理解できるはずです。
このころは This is a tomatoes が求められました。
だから産地は耐病性があり多収量があるF1のタネのtomatoesで、少しずつ作期をずらしながら栽培しました。
一方市場では「定時、定量、定質」のものが求められました。だから規格を統一(概念=同じにする)しました。その結果、全国展開する量販店では、どこでも同じトマトが販売されてきたのです。
こうして全国の食文化は同質化(概念=一括りにされる)されていきました。
しかし、いまや量販店の販売不振をみれば、このシステムが機能しなくなったということが理解できるでしょう。This is the tomatoesが注目されています。
私が頻繁にシェアするサミットストアテラスモール松戸店では、ポップで「ローカル」をアピールして、「●●さんが作ったトマトです」ということを訴えています。こうしてレギュラー品のトマトと区別しているのです。
願わくばどういう栽培方法でということがあると完璧だと思いますが・・・。
結局のところ、そのことがサミットストアのThis is the tomatoesになります。それは農協共販では扱えないトマトです。
全国各地にはそれぞれの食文化があるのです。たとえば伝統の京野菜・京料理です。それは全国一神社、仏閣があり受け皿が備わっていたからです。むかし京都府農業試験場で場長から聞きましたが、たえば京野菜の加茂ナスは種苗会社が品種改良したものより旨いとのことでした。
ここで光があたってきたのが、同じトマトでも This is the tomatoes となります。
在来種、自然栽培、無農薬野菜、有機野菜などがあります。
しかし、こうしたものは残念ながら農協や市場でも評価しようがなくて、市場外の流通になっております。This is the tomatoes で能力がある生産者なら1000円で販売することも可能です。
こうしたロングテールの商材にスポットをあたるのには、ソーシアルメディアを活用するのが、もっとも効果的です。
それも「ラーメン食べたなう」で喜ばず、季節の野菜・くだもの、栽培方法など旬の情報には事欠きません。もっともっと工夫が欲しいところです。
種子法廃止、種苗法改悪の環境悪化のなかですが、This is the tomatoes をめざしてソーシアルメディアを積極的に活用しましょう。